表記について

・R指定表現のあるページには、(※R)を付けています。苦手な方はご注意下さいませ。
・「NOVEL1」の内容は"ポーンコミュニティ"にも載せておりましたが、本サイト掲載の際に各所加筆修正しております。

7

翌朝、まだ陽が昇る少し前。
意外とすっきり目覚めることが出来た。
ーーそうだった、昨日の行軍の途中、癒しの魔法を受けて…。
ーーそうだ、ロベルトさん。
宿泊していた宿の2階の部屋を、あまり足音を立てない程度に早足で降りた。

階下では、アツシさんとロベルトさんがもう支度を終え待ってくれていた。
二人におはよう、と軽く挨拶した。
穏やかなロベルトさんと、淡々としたアツシさん。それぞれに挨拶を返してくれた。

「差し出がましいようですが、今日は一所、お付き合い願いたい先があります。…よろしいですか?」
ロベルトさんの申し出に、私はーーはい、と頷いた。
アツシさんは少し眉根を寄せながらも、特に異議は唱えなかった。
一応、肯定と捉えていいのだろう。

どのみち私達には、指示があるまでは特にまだ目的もない。
早々に宿を引き払うと、素直に彼に付いて行く事にした。

案内されたのは、町外れの区画にある"ポーンギルド"という建物だった。
ロベルトさんに依ると、ここは各地に散らばるポーンの集う組合らしい。

中へ入ると、一人の男性が私達を出迎えてくれた。
「ようこそ、覚者様。私はここの管理人、バーナビーと申します」
彼が恭しくお辞儀をしながら右手を挙げると、そこにアツシさんやロベルトさんと同じポーンの印があった。
私も彼に一礼を返した。

ここは、ポーン達だけで構成されている組織らしい。
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