表記について

・R指定表現のあるページには、(※R)を付けています。苦手な方はご注意下さいませ。
・「NOVEL1」の内容は"ポーンコミュニティ"にも載せておりましたが、本サイト掲載の際に各所加筆修正しております。

2

砦を越えると、また針葉樹林をなぞる道がどこまでも続いている。
その中にも果実の実る木を幾本か見付け、ちょっと一息つこうかと見上げたーーその時。
上空から、鳥の羽ばたきが聞こえてきた。

風に乗って、大きな白い……鳥?
ーーううん、鳥じゃない。
白い羽を纏ったハーピーが、私達の頭上へと舞って来ている。
「ーーあれは…!」
アツシさんが眉をひそめ、剣を手にした。
その間にもハーピーは優雅に舞い、美しくも寒気立つ音を奏で始めた。
「いけません、マスター!」
アツシさんの声に、いつの間にかくらくらとぼやけていた視界がはっきりと開けた。
ハーピーの奏でる音色には、催眠効果があるーー以前、そう聞いていたのを思い出した。

気を取り直して杖を構える。
手に入れたばかりの新しい杖は、手に取ると中から力が湧いてくるように感じる。
炎の魔法の詠唱が以前より楽に出来、瞬く間に炎の壁が立ち上った。
ハーピーはその身を炎に包まれて落下した。
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