表記について

・R指定表現のあるページには、(※R)を付けています。苦手な方はご注意下さいませ。
・「NOVEL1」の内容は"ポーンコミュニティ"にも載せておりましたが、本サイト掲載の際に各所加筆修正しております。

1

ーー西の砦へ往く前の休息日。
依頼を受けて川へ出掛けて。
危険はあったものの、何とか無事に領都に帰って…。

その晩、何故か普段より目が冴えて…暫く眠れなかった。
それなりに疲れている筈なのに。
先程見送ったアツシさんの後ろ姿が、離れて消えない。
…いつもの事、変わらぬ習慣。そうは思うのに。
昼間見た彼の映像が、ちらちらと頭に浮かんでは消える。
今までもーーずっと一緒に居た筈なのに。

何故か出る溜息と共に、夜は更けていった。


何とか布団にくるまり、やはり疲れていた体はやがて深い眠りに落ちて。
朝を迎え、身支度を済ませて宿を出た。

「おはようございます」
先ず目に飛び込んでくるアツシさんの姿と、いつもの挨拶。
つい昨晩別れたばかりなのに、やっと会えたような気持ちになって。自然に頬が綻んだ。
「ーーおはよう」
朝の光が射す中、彼の穏やかな表情に、清々しい朝を迎えられた気がする。

今日からまた、次なる任務の為の旅が始まる。
スポンサードリンク


この広告は一定期間更新がない場合に表示されます。
コンテンツの更新が行われると非表示に戻ります。
また、プレミアムユーザーになると常に非表示になります。