表記について

・R指定表現のあるページには、(※R)を付けています。苦手な方はご注意下さいませ。
・「NOVEL1」の内容は"ポーンコミュニティ"にも載せておりましたが、本サイト掲載の際に各所加筆修正しております。

2

~アツシ回想~

ーー昨日の夜。
初めて目の当たりにした、柔らかな微笑みに心打たれ…。
暖かさを感じ、つのる想いに戸惑いながらギルドへ向かう途中の路で。
見覚えのある人影とかち合った。

「ーー貴殿は確か…」
軍服に身を包み、腰に武器を携えながらも、穏やかな声で語る紳士。
「マクシミリアン様…?」
"…何故此処に?"まずその疑問が沸いた。
普段は城門の前で、警備と竜征任務の指示に当たっている方が…。
私達は挨拶も交わす事なく、少しの間黙ってお互いの目を見ていた。

「…ちょうど、貴殿と話がしたいと思っていた処です」
恭しい礼と共に、先に口を開いたのは卿の方だった。
私は返事はせずに、視線を合わせたまま軽く頭を下げ、続きの言葉を待った。
「…先ず、ひとつ。貴殿は"ポーンの民"の従者であられるか」
「ーーはい」
質問の意味は、何となく解る気がした。
我らポーンは……見た目は人と変わらないのだから。
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