表記について

・R指定表現のあるページには、(※R)を付けています。苦手な方はご注意下さいませ。
・「NOVEL1」の内容は"ポーンコミュニティ"にも載せておりましたが、本サイト掲載の際に各所加筆修正しております。

7

幾ら戦っても…この身が傷ついても。
眩しく輝くあの笑顔が…離れない。

「……ぁあああぁっ!」
狂おしいほどにーー悔しくて、虚しくて。
誰もいない荒野に、勢いよく剣を突き刺し、そのまま崩れ落ちるようにその場に膝をついた。

…ああ、マスター…、私は…。…あなたの事が…。
ーーこんなにも…こんなにも…!

「……です……。…好きです…、セツナ様……!」


こんな時…ひとは、泣くのだろうか。ーーこんな風に。


涙も涸れて。躰が動く限り、戦って戦って。
ーーやがて夜が明けて。
その頃には、疲れ果てたひとりの男は心の奥底に眠り。
ただ、ポーンと云う空虚な存在が彷徨うのみ。

……そうだ。マスターと共に任務へ…。行かなければ。
ーーそう。私は…従者なのだから…。

優しい風が乾いた頬を撫で、見上げれば朝日の輝きの射す曇りなき青空。
ゆっくりとリムへと向かい戻り、ギルドへ帰る。

ーーそう、"いつも通り"…マスターを迎えにゆく為に。
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