表記について

・R指定表現のあるページには、(※R)を付けています。苦手な方はご注意下さいませ。
・「NOVEL1」の内容は"ポーンコミュニティ"にも載せておりましたが、本サイト掲載の際に各所加筆修正しております。

6

木枯らし吹きすさぶような心とは裏腹に、優しい夜風が肌を撫で。見上げれば満天の美しい星空。
ーーそれはまるで、あのひとの声、あのひとの微笑み。
次第にやるせなさがこみ上げ、その場を離れたくて早足で歩きーー気が付けば駆け出していた。
そのままギルドへ駆け込み、リムへと飛び込む。

途中、誰かに名を呼ばれた気がした。
けれど、今は誰とも話したくなかった。誰とも……。

リムを介して戦場へ。
ーー行き先は…何処でも良かった。
戦いに身を投じていれば、何にも縛られる事はない。全て忘れられるーー。
そのうち現れたのは、剣と盾を携えた、騎士の鎧を纏った魔物。
その兜から覗く顔に、或る人物が重なる。
「ーーうおおおおっ!」
思わず声が漏れていた。
相手を睨み付けながら剣を交え…力任せに叩き斬る。

頭の中の様々な記憶を…次々と溢れ来る想いを打ち払うように。
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