表記について

・R指定表現のあるページには、(※R)を付けています。苦手な方はご注意下さいませ。
・「NOVEL1」の内容は"ポーンコミュニティ"にも載せておりましたが、本サイト掲載の際に各所加筆修正しております。

5

今度は、途中の小部屋を覗くと奥に階段が見えた。
この先に…?
部屋に入ると、通路からは死角になっていた辺りに、またしても数匹のゴブリンが潜んでいた。
気付くのが遅れたものの、手練の剣士二人にはそんな程度の不意打ちは通用しない。
それぞれの一刀のもと、哀れゴブリン達は床に倒れ伏した。
あれだけの連戦を潜り抜けているのに、まだ余裕すら感じる…。
ーー"戦徒"ーー
その二文字が頭をよぎった。

ーー階段、曲がり角、階段。
内部は要塞らしい複雑な作りになっている。
昇るにつれ、先の通路が細くなる。
目的の部屋は近いのだろうか…?
「…慎重に行きましょう」
ルインさんの改まった言葉に、皆黙って頷く。
更に細く急な角度に曲がった通路に差し掛かった時、奇声と共にまたもゴブリン達が駆け出してきた。
先頭を征くイージスさんが、盾を構えながら剣を抜き、斬り掛かる。
狭い通路の先から、ゴブリンの倒れる音と絶叫が伝わって来た。

角を曲がった先は、とても細い階段。
そして、外からの風が流れて降りてくる。
昇る途中、何匹かゴブリンが待ち構えていたもののーー特に進路の妨害にはならなかった。
けれど先が曲がりくねっていて、見通しが悪い。
「念のため警戒を」
こういう通路の先には、更に何が待っているか分からない。
ルインさんの呼び掛けに、はい、と小さく頷き。
一歩一歩先を伺うように確かめながら…皆に続いて階段を踏みしめていった。
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