表記について

・R指定表現のあるページには、(※R)を付けています。苦手な方はご注意下さいませ。
・「NOVEL1」の内容は"ポーンコミュニティ"にも載せておりましたが、本サイト掲載の際に各所加筆修正しております。

6

昇りきった先は壁に突き当たり、そのまま通路は外へと続いている。
近付いてくる、砲撃の音。
…あれはここから…!
この外にいるゴブリンを倒して止められれば丁度いい、そんな事を思った時だった。
先に通路の外へ踏み出したイージスさんとルインさんが、動きを止めた。
そしてーーその先から聞こえて来る唸り声。
確かさっきも聞いた…。まさか…⁈
逸る気持ちから、通路の外へと小走りに駆けた。

外壁沿いの狭い通路に陣取る、巨大な魔物。
……巨人、サイクロプス……!
ううん、決して通路が狭い訳じゃない。あの大きさが、この場所に見合わないんだ…!
しかも勿論の事、ゴブリン達も居る。
先程までは驚異にならなかった存在も、この状況ではかなり戦いにくい相手となる。
砲撃を続けている個体は、その幾分か先。
通路の外側の壁の先は、地面からは遙か遠い。
ーーこんな場所でも、何とか戦うしかない…。
手に汗握りながら杖を構えた。

「…躊躇している暇はなさそうです。一気にいきましょう」
ルインさんも、既に杖を構えていた。
「私が気を引きます」
イージスさんが駆けた。
ゴブリン達を斬り裂きながら、サイクロプスの正面で盾を構え、牽制する。
アツシさんも、その少し後方で剣を構えている。
私は先程ルインさんに教わった魔法を使うべく、一緒に呪文を詠唱した。
同時に紡ぐ声は、重なり合い風に乗って雷雲を呼ぶ。

ーーサイクロプスが棍棒を振り上げる…!
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