表記について

・R指定表現のあるページには、(※R)を付けています。苦手な方はご注意下さいませ。
・「NOVEL1」の内容は"ポーンコミュニティ"にも載せておりましたが、本サイト掲載の際に各所加筆修正しております。

7

ーーこれから……何処へ行こう。
道を少し外れ、海風に吹かれながら…見える範囲の景色を一望してみる。
左手側には、領都が見える。
今回も調査の任務を請けて此処へ来たのだから、報告に戻る義務もある。
……けれど……。
ーー今はどうしても……その気になれない。

そして、右手側を望んでみると……。
目に飛び込んで、来た見覚えのある場所に。ーー足が自然とそちらへ向いた。

ーー懐かしい故郷、カサディスへと。

ひとりで歩くうち…寂しさはありつつも、逆にこれでいいのではという考えも浮かんでくる。

私が居なければーーもう彼が苦しむこともない。
私の力量不足で、私が覚者として旅をする事で……。
これからもまた、どんな危険に遭うか分からない。

ーーもし、竜の言った通り……、そして先の夢で見た通り……。
赤い竜にそもそも縁があり、私がこうして覚者となったのだとしたら。

ーー全て、私のせいでーー。
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